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2011/10/22

「超巨大地震に迫る」

大木聖子、纐纈一起著

東京大地震研究所といえばこの人、という二人が書いた東日本大震災の解説本。地震学はなぜ3・11を予測できなかったのか。予知とは何か。一言でいえば、予知なんてまったくできないのを、さもそれが近いように装ってきたのではないか、という科学者の限界とある種の懺悔が書かれている。

そして、それらは突き詰めるところ、科学と、それを踏まえた運用の問題である。それが地震に限らず原発でもまったく同じ構図であるのは、すでに明らかになった通りだ。もちろん、こうした指摘は、そのままマスコミの報じ方にもあてはまる。

 

 

ところで、私は2度ほど大木さんに取材したことがある。

基本的に私は地震担当になったことがないので、本職の地震担当が手が離せないときに使いっ走りとして話を聞いてくるのが役目だった。初めて会ったのは3年ほど前。未明にそこそこ大きな地震があって、夕刊に解説を入れたんだけど、被害はそれほどでもなく、午後2時くらいにはかなり終了感が漂っていた。東大地震研にいるマスコミも私だけ。で、昼飯に誘ってみた。

「あ、私、ここにカップラーメンの備蓄と寝袋がありますから、3ヶ月くらいは籠城できるんですよ」

飯の誘いを断られたことは多々あるが、まさかそうくるとは。あぁ~、この人は本当に研究が好きで好きでしょうがないんだな、と(思うことにした)。私の記憶が確かならば、彼女は地震にまつわる小さい時の体験があって、今の職に就いていたはず。研究者って、とかく研究のための研究に陥りやすいけど、彼女の場合は心底、地震の犠牲をなくしたくて研究しているんだと思う。

そういう意味で、3・11を予測できなかったことには忸怩たる思いがあるに違いない。あとがきなんか、身につまされる思いで読んだ。

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