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2009/06/01

コロナを制覇せよ

滅多なことを書けないなぁと思う瞬間があるもので、先日初めてお会いした方から「いやぁ、ガレージを吹っ飛ばさなくて済んでよかったですねぇ」と言われて鼻血吹きそうになった。ホンマ、めったなこと書かれへん。書きたい「めったな」こと、たくさんあるんだけどなぁ。

そんなこんなで日食まで2ヶ月を切りましたが、みなさんいかがお過ごしですか。

さて、最近最もアツかったニューカマーがこれである。その名も「コロナマスター2」。星ナビにいらっしゃる川村晶さんが開発した。うちの実家のガレージの心配もしてくださってありがとうございます。


Img_1286

これは、キヤノンEOSの段階露出とシャッター制御をパソコンレスでやってしまおうというシステム。ご存じの通り、1D系以外のキヤノンのデジカメは、3段階までのオートブラケットしか搭載されておらず、コロナのような多段階露光を必要とする撮影には大変不便だった。

Img_1291

このシステムは、バッテリーグリップのシャッターとダイヤル回路に配線を割り込ませ、PICマイコンで「ダイヤルをn回まわしてシャッターをm回押して、n回まわしてm回押して・・・」というのを l 回繰り返す。この自然数、n、m、l、を1~8の範囲で任意に設定できるという。すすすす、すばらしい。


Img_1288

賢明な読者であれば、「この機械は、現在のシャッター速度が何分の1秒かをどうやって認識するのか」ということに気づくと思う。しかし、それも極めて合理的な手段で解決されている。

つまり、電源を入れるとこの機械はまず、シャッター速度を高速側にたくさん回す処理をするのだ。すると、シャッター速度は1/8000秒(1/4000)になる。そこから何段戻すか、で最初のシャッター速度を決めるのだ。もちろん、この何段分かも設定できる。すすすす、すばらしい。

これです。これこそ求めていたものです。

不安定で不安にあふれるPCを排除し、極めてメカニカルな機構でプログラム露出ができる。勝ちました。これはもう、勝ったも同然です。

コロナマスター2は、川村さんが6月中旬から配布を始める予定という。

ただ、半田付けと機材の組み立て、そして、バッテリーグリップの改造は自分でしなければなりません。これがネックかなぁ・・・。あと、現在動作が確認されているのは、40Dと50D用のみだそうです。

とりあえず私はX2と5D2用のバッテリーグリップを手配しました。X2用をばらしてみたところ、シャッター側の半田付けが結構大変そうです。フレキシブルケーブル(FPC)の6極を分岐させられたら、ほぼ無改造で取り付けできそうなんですが、そういうのに詳しい方っていらっしゃいませんか?

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コメント

初めまして。
いつもブログ読ませて頂いてます。
カメラも持っていなかった自分ですが、東山さんの星景写真に衝撃を受け
いつの間にかカメラを手に取り星景写真にハマってしまっています。
この世界に引き込んでくれた東山さんにお礼をしたくコメントさせて頂きました。
これからも作品楽しみにしています♪

LightenCompositeの方も使わせて頂いてます。
製作者のKikuchiさんにも感謝です。

投稿: dai | 2009/06/02 22:48

よりによってFPCですか。
ノートパソコンの液晶パネルをばらしてCCFL交換したは良いがFPCを痛めてしまって点灯しなくなった自分としては苦手分野だ
線幅と線間隔しだいで難易度おおきく変わると思います
ポリイミドの被覆を削るか溶かすか除去して線露出したところにエナメル線を半田づけ(もしくは導電性接着剤)かなあ?
間隔がせまければ千鳥で露出させたほうが良い

似た大きさのFPCで練習しないと怖いね笑
できるならFPCは触らずに他のところから分岐できるといいんだが。FPCを下手に触って動作が不確実になると困るしねぇ

投稿: naka | 2009/06/03 22:13

先日は画像の御教授ありがとうございました。
「ギザギザ」ではなく「シマシマ」だったのですね。ゴマカス方法考えます。
「かぐや」は月面に落下するまで働くなんて、なんと健気な衛星なんでしょう。今年は星景写真とともに、月面写真も撮ってみたいと思っているので印象深い記事でした。

投稿: ボギー@NY | 2009/06/05 02:53

 daiさん、はじめまして

書き込みありがとうございました。桜とオリオンや、厳島神社(?)いいですね。とてもきれいです。こんな風にソフトを活用してくださると、私もkikuchiさんもうれしいです。今後ともよろしくお願い致します。

 nakaさん、どもどもです

X2、3用はFPCで面倒くさいですね。二桁Dや5D2用はFPCでも、半田可能な場所があるからそれほどでもないみたいです。FPC自体をいじり始めるとハマりそうですから、ちゃんとした端子を使って分岐させられれば最高なんですが・・・。無改造になりますし。

 ボギーさん、そちらはおはようございます、でしょうか?

私もあのしましまは初めて認識しました。5D2でよく言われた「花火の線が途切れる」は完全に途切れるようですから、原因はそれとも違うみたいですね。ただ、処理で回避は出来ると思います。がんばってください。 

投稿: 東山まさのぶ | 2009/06/05 18:48

はじめまして。

以前全く同じ方法で全自動HDR撮影機能を作成しましたが、EOS KissXのバッテリーグリップではハンダ付けが細かすぎてバッテリーグリップを壊して失敗してしまい、しばらく落ち込んだ経験があります。
カメラ本体だと絶対壊すからバッテリーグリップにしたのですが甘かったです。
でも、二桁Dや5D2だと少し楽そうだとのことで、またちょっと興味が出てきたり。
夜用なら下記のようにバルブでシャッターレリーズを可変する方法もありますが、昼用ましてコロナならこの方法しかないですもんね。
http://www.doc-diy.net/photo/hdr-jack/

投稿: hagitan360@mail.goo.ne.jp | 2009/06/05 23:36

 はじめまして

お返事が遅くなってすいませんでした。このリンクにある加工はすごいですね。こんなに小さくできたら面白いなぁ。
バルブの制御ならシャッターのON-OFFだけでいけますけど、早いシャッターや速度の変更だと難しいですね。PICも最終的な解ではないかもしれませんが、現状の自動化としては最適でしょう。
でもまぁ、100%を目指すなら、最後はやはり「手」しかないのかもしれません。

投稿: 東山まさのぶ | 2009/06/12 07:03

同じようなものを製作中のものです。やはり会期中はできるだけ肉眼で見たいですから、自動制御に行きつきますよね。最初に一番高速側にしてしまうというのは、目からうろこのアイデアです。いただきます。ちなみに、オリンパスのHLD-4の場合、配線の引き出しは、ボタン部の裏の半田面から行えば、そこまで難易度は高くありませんでした。

投稿: dai | 2009/06/29 22:26

daiさん、こんばんは

お返事するのを失念していてすいませんでした。
さて、自動制御ですが、大変素晴らしいのは事実なんですが、もっとも確実なのは手です。この信頼性に勝るものはありません。いざというときは、躊躇なく手動に切り替えてくださいね。でも、うまくいくことを祈ってます。

投稿: 東山まさのぶ | 2009/07/08 22:25

東山まさのぶ様
返信ありがとうございます。
そうですね。手動でのバックアップ。覚えておきます。

おかげさまで、一度高速側にしてからの15段分の連続撮影をブラケット撮影機能も併用すると20秒強のところまで追い込むところまで行きました。

また、複雑な設定画面なども必要なくなったので、配線・部品も少なくてすみそうです。
本当にありがとうございました。

ただ、撮れるようになるとわがままなもので現在の不安は温度変化によるピントズレです。
東山まさのぶ様のほうではこちらの対策など、何かなされていらっしゃるのでしょうか?

まぁ、一番の対策は目にしっかり焼き付けることだとは思います(^^)

投稿: dai | 2009/07/08 23:12

daiさま、こんばんは

15段が20秒というのはすごいですね。ほぼタイムラグなしじゃないですか。すばらしい。

ピントのずれは、温度変化とNDフィルターの取り外しで発生しますので、皆既になったらピントを合わせ直すしかないと思います。第2接触のダイヤモンドリングの際にピントを合わせ直すのは不可能ですから、そこは直前にある程度追い込んで、そのままにするしかないと思いますよ。

うまくいくといいですね。がんばってください。

投稿: 東山まさのぶ | 2009/07/12 02:00

ありがとうございます。やはりピントは合わせなおすんですね。でも、時間もないので、今回は、カメラはそこそこで、双眼鏡で目に焼き付けます。
ただ、実は、架台にすえつけると、1/60~1/4あたりにミラーショックブレがorz
なんてことになってまして、どうなることやらって感じです。

スペースシャトルの方も無事上がるといいですね(^^)

投稿: dai | 2009/07/14 19:45

daiさん、こんにちは

1/60~1/4くらいは確かに鬼門です。これを本当に収束させるためには、かなり大型のカメラ用三脚でもムリでした。望遠鏡用の三脚が必要です。

ミラーアップはできませんか?

投稿: 東山まさのぶ | 2009/07/15 07:52

コメントありがとうございます。
ミラーアップ可能です。オリンパス機だと低振動モードというのですが、1~2秒ミラーアップすれば、ほぼ問題ないことを確認できました。

ただ、実は撮影地が種子島なので、皆既継続時間が短いのがネックに。
コンポジット用の素材で2枚ずつ撮るのは結構難しいかなと・・・

コンポジット用の素材ってもちろんあったほうが良いと思うのですが、高速側も低速側も両方あったほうがいいですよね。時間が足りなければ、低速側を省略できないかなんて考えてますが・・・

投稿: dai | 2009/07/16 21:09

いろいろ設定を煮詰めて、何とか高速側から低速側(16~3EV)まで撮影するシステムをくみ上げました。いろいろアドバイスありがとうございました。
あとは、撮るだけです(^^)

投稿: dai | 2009/07/19 01:06

daiさん、こんにちは!

完成してよかったですね。ご武運を祈ってます!!

投稿: 東山まさのぶ | 2009/07/19 09:15

東山まさのぶさん、こんばんわ

結局、私の行った種子島は当日曇り時々雨で、部分日食を一瞬雲の合間から見たぐらいでした。しかし、皆既の前から暗くなり始め、皆既の瞬間凄く暗くなる感じは今まで経験したことがなく、いい良い経験になりました。
次回こそは、この目でダイヤモンドリングを見たいと思い、オーストラリアか、アメリカかな?と、今から計画を練ってます。

いろいろホントにありがとうございました。

投稿: dai | 2009/07/24 22:57

 daiさん、こんばんは

せっかくすばらしい装置をつくって行ったのに、残念でしたね。でも、私は準備こそが日食の醍醐味だと思っています!(いやマジで)
次回はぜひ、晴れることを祈ってます

投稿: 東山まさのぶ | 2009/07/25 15:08

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