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2009/03/29

PIE2009行ってきた (ビクセンAXDとAX103S編)

今回、PIE2009に行った目的の一つは、沼澤茂美さんの講演だった。このバックの画像はアメリカの天文雑誌「SKY&TELESCOPE」が創刊以来初めて表紙、背表紙をぶち抜いて掲載したという百武彗星の画像。たまらない解像感である。

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写真展もあって、特に南極での皆既日食の写真がすてきだと思った。空の色合いや、部分日食の太陽の露出、黒い大地にも残る階調など、すべて申し分なし。丁寧な画像処理のたまものである。見習おうっと。

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あとは、展示されていた、いにしえの名機をながめつつ、、、

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ピラー脚の根元はこうなっているのか!と感心したり、

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とはいえ、さすがにこの細い接眼部では、もう厳しいなぁ、と思ったりした。

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で、その隣にあるのがビクセンのブース。搭載重量30kgという大型赤道儀ADXが、VMC260をぐりんぐりん振り回している。

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来年発売予定とのこと。赤緯体の望遠鏡側を限りなく短くして、モーターなどの重量物をその反対側に集約させる設計には好感が持てる。えぇ、私って基本、GN-170好きですので。側面が両面ともほぼフラットなのも最高。すきなデザインだなぁ。

コントロールケーブルと電源ケーブルの刺さる場所が三脚近くだったらもっとかっこよかったのは間違いないけど、そのためにはロータリー接点が必要になって、どうしてもノイズが乗るので回避したんだそうな。しょうがないね。

すでに発売されている新型10cm鏡筒AX103Sも展示されていた。

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レンズ構成は、分離式の3枚玉(レンズ、空気、EDレンズ、空気、レンズ)+フィールドフラットナーの4枚構成。このため、現行のED103Sよりも1kg重い4.6kgになった。

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しかし、そのおかげで、名機FL102Sをはるかに超える性能になっている(理論値)。もちろん、分離式の3枚玉+フラットナーは工作精度がモロに効いてくるから、なかなか一筋縄ではいかない部分もあるだろうけど、今のビクセンなら余裕でしょ。

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なにより、かっこいいよ~。この金色のラインといい、接眼部への斜めの接続といい、最盛期のペンタックスを彷彿とさせる。

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こいつのさわり心地も相当グッド。うちのED103S用に購入決定である。

問題は、実売で29万8000円ちゅう値段だけど・・・決して安くはないわな。

ライバルたるタカハシのTSA-102S(フードの伸縮ができるもの同士で比較するのが筋であろう)が実売26万8000円。AX103Sはフィールドフラットナーとデュアルスピードフォーカサーが標準装備(展示品にはついてたけど、そうなんだよね?)であることを考えれば、TSA-102はそれぞれが3+4万円くらいするので3万円くらい安い価格設定ともいえる。

<2009年5月4日追記/>標準装備じゃないんだそうです。失礼しました。天文ガイドの編集後記の「訂正」で知った。っていうか、あれはビクセンの展示方法が誤解を招くよ。おれも標準装備だと思ったもん。</ここまで>

でも、売れねぇんだろうなぁ。

タカハシとビクセンのほぼ同じスペックの望遠鏡がほぼ同じ値段だと、どうしても高いと思っちゃう消費者心理ってやっぱあるよね。個人的には、AX103SがTSA-102Sより800g軽いだけで魅力的だし、それに、かつてのFL102Sとか、ビクセンの高い望遠鏡って絶対いいに決まってる。

それでも、リセールバリューは低い印象って、やっぱあるよね? で、生産中止になったらプレミアがつく。せつない話ですが。

ま、それを言い始めたら、今どき10cmF8クラスってそもそもどうよ?ってのが正直なところじゃないでしょうか。実際、今どき売れてるのってFS60CBとか、ボーグとかのF4クラスばかりじゃないのかなぁ?

私も、日食を撮るからこのクラスを持ってるだけで、普段はこれで何を撮っていいのかよくわかんない。散光星雲とかを撮るには焦点距離が長いし、暗い。系外星雲を撮るには焦点距離が短い。惑星を撮ったり見たりするには口径が小さすぎる。月か? 月なのか?

でも、だからこそ惹かれるなぁ。このマイナーさに加え、性能相応とはいえバカ高い値段。こういう鏡筒を所有することこそ、真の数寄者といえましょう。生産中止になる前に、ぜひ1本欲しいものである。

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2009/03/27

PIE2009に行ってきた (EOS KissX3 と Gitzo編)

国内で開かれる最大の写真・映像機材の展示会「PIE(フォト・イメージング・エキスポ)2009」に行ってきた。

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場所は東京・有明の国際展示場(東京ビックサイト)。ちなみに、29日まで開かれていて、ネットで事前登録すれば、1000円の入場料がタダになります。

まず目につくのはキヤノンのブース。いきなりメリーゴーランドでピエロとオンナノコが回っていて、展示しているカメラで撮ってくれやという趣旨。気合入ってんなぁ。

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今回発表になったkissX3もあった。フルHD動画搭載で1500万画素でDISIC4。ただ、5D2と違って外部マイクが使えないこと、コマ数が24fpsから20fpsになっていることで差別化されている。

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あとはX2と見てくれも操作もほぼ一緒。ってことは私にとっては使い方がよくわからんということでもある。とりあえずフルHD動画が撮れているのは確認した。まぁ、それ以外のところもうまくまとめているのでしょう、キヤノンのことですから。50Dでの実績もあるしね。

逆に、シックな装いだったのがニコンのブース。

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新製品は特になかったけど、キヤノンに負けず劣らず賑わっていた。個人的にはメディアポートが面白かった。これ、ヘッドアップディスプレーにカメラが付いていたら、実際に見える風景に画像処理を施せて楽しいんじゃないかと思う。でも、ノートPCにつなげられていたデモでは、画像処理のタイムラグが5秒!くらいあった。さすがにリアルタイムはまだ無理のようだ。

あとは、おねいちゃんをみながら会場をぶらぶら。

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これはシグマのブース。APS-Cサイズの画像素子を持つコンパクトデジカメDP2に気合が入ってたけど、まぁ、kissX2の方が・・・とか思い始めるとよくないんでしょうなぁ。

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これは個人的に注目してる中国の三脚メーカー BENRO のブース。ここは、ジッツォみたいな180度開脚してコンパクトになるカーボン三脚とかを作ってる。

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重さもそこそこ。脚をもってひねりを加えるとむにむにひねられちゃう印象だけど、それは本家ジッツォのGT1541Tとかと比べるから。値段が半額以下とかだったらいいと思うんだけど、でも結構高いんだよねぇ。

で、本家です。

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オーシャントラベラーGK1581OTきた。やっぱりかっけ~。水槽の中で煮られております。ブルーのラインがかっけ~。でも、GT1541Tと比べると、思いのほか重量感があってちょっと萎えたのも事実。

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各パーツがそれぞれ置かれていて、ご自由にお障りくださいということらしい。手に取ると、オーシャントラベラー用のステンレスパーツ(真ん中下)はかなり重い。そっか。ステンレスって重いんだなぁと実感。その上にあるのが90TTに使われているチタンのもの。さすがに軽い。

でも、その右や上にあるマグネシウムのパーツ類は、かなり削りこめることもあってか(加工しやすいから?)、ベラボウに軽い。こんなにごついのに紙みたいな重量感。いやほんと。これはすごいわ。カーボンのパイプも一番上にある6Xになると、これまた紙みたいな軽さ。すげすぎる。こーゆーのは、個人では絶対に作れないなぁと、正直思った。

(次回は、天文編です)

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2009/03/10

皆既日食って三脚で写せる?

皆既日食の撮影に赤道儀は絶対必須だろうか? ちゃんと計算してみると、どうなるんだろう。前回の記事に投稿されたタカゴンさんの質問に答えるにあたり、長くなったのでlここで書くことにした。

結論から言うと、赤道儀じゃなく、三脚だけでも十分写ると思います。

今回は、焦点距離600mmの望遠鏡かレンズで、カメラに5D2を使った場合を考える。そもそも、太陽の見かけの速さはどれくらいか? 太陽の視直径は角度で約30分。地球は時間の1分間で角度的には15分回転しているので、2分(=120秒)間で太陽は視直径分動く。つまり、時間の1秒で、太陽は直径の1%弱ずれる。

一方、600mmだと太陽は35mmフルサイズ上で6mm位に写る。短辺の1/4。5D2の短辺は3744ピクセルなので、直径約1000ピクセル弱の円盤に写る。すると、固定撮影で1秒露出だと約10ピクセルずれる計算。まぁ、拡大するとぶれがわかると思う。逆に言うと、1/15秒以下の露出なら、太陽の動きによるブレはだいたい1ピクセル以内に収まるはず。

じゃぁ、1/15秒ってどれくらい写るのかな? 下の写真は、リビア日食の際、F8の望遠鏡でISO100、1/500秒露出をしたもの(カメラは5D)。

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これくらいの内部コロナなら1/500秒とかで充分。前回の中国では、コンポジット用に外部コロナまで写しきった写真でも、1/2秒のデータまでしか使わなかった。1/2秒もかければ内部コロナは真っ白に飛んでしまう。1枚で見られる絵ではなくなるので、コンポジット用のデータ写真といえる。つまり、晴天ならISO100でも、1/15秒も露出すれば、かなり外部のコロナまで写る。たぶん、ベストショットはF8でも1/125秒とか、1/60秒あたりでしょう。ってことは、F4やF5.6なら1/250秒とか1/125秒とかがベストと考えられ、赤道儀は必要ないという結論になる。5D2のような、ライブビュー+ミラーアップ状態からほぼノーショックで撮像できるカメラなら、600mmクラスでもそこそこの三脚でいけると思う。

 

とはいえ、実際には赤道儀の方が便利は便利でしょう。というのも、上で書いたように、太陽は2分で直径分動く。600mmだと、視野の真ん中に置いた太陽が5分+αで画面から消えていく計算。端まで行くには3分くらいしかかからない。これは実際、面倒くさい話です。800mmだと画面上に居るのは2分くらい。1600mmだと1分。こんなん追ってられませんわ。なので、私はやっぱり赤道儀を持っていく予定です(行けるんなら)。逆に400mmだと7分くらいは画面上に居そうなので、皆既中にカメラを動かさなくて済むかもしれない。ぎりぎりでしょうけど。

いずれにしろ、ダイヤモンドリングのような1/500秒クラスの露出時間には余裕でしょう。テレコンを付けた時のゴーストがちょっと怖いけど、フォトショップで消してしまうというテもあります。いやぁ、楽しくなってまいりましたね~

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2009/03/01

シャア専用を、超えちゃうのか!?

ご好評いただいてる KikuchiMagick こと、比較(明)コンポジットソフト LightenComposite ですが、RAWに対応しちゃうかもしれません。

Kikuchimagick3_2 

とりあえず、処理できる16bit画像は、キヤノンCR2とニコンNEF、アドビDNGあたりの対応になりそうです。まぁ十分でしょ?

KikuchiMagick がマルチスレッドに対応した時、ワタクシ「これはもう、シャァ専用と言っても過言ではない」と申しましたが、正直それを超えます。とすると、こいつはジオング? これだけわかりやすければ、えらい人にもこのすごさはわかってもらえると思う(ガンダム見てない人には本当にどうでもいいネタですいません)。

 

ただ、まだ大きな問題点がいくつかあって、正式にリリースできるかどうかは未定です。具体的には、その肝心のRAWファイルが読み込めなかったり、ハングしたりとちょっと公開できる段階ではありません。現在、Kikuchiさんに原因を究明していただいてます。

ただ、これまでKikuchi さんのご厚意で一連のソフトを無償公開させていただいてましたけど、ここまでしてもらうと私としても心苦しいものを感じています。個人的には、多少なりともその苦労に報いたいなぁと。そこで御相談ですが、もしこの「ジオング型 KikuchiMagick」が発表できたとして、それがシェアウェア(有料)だったとしても、それでも欲しい方っていらっしゃいます? もちろん、現行のVer1.3はそのままフリーで、2本立てになるようなイメージを想定しています。

  • シャア専用KikuchiMagick Ver1.3 (現行のもの、jpgなど8bit画像まで) → フリーソフト
  • ジオング型KikuchiMagick (16bit画像に対応、RAWもコンポジット可能) → シェアウェア

フォトショップエレメンツとCSみたいな感じです。どないなもんでしょか?

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