TS-E 17mmF4L と 24mmF3.5LII 発表
キヤノンから、TS-E 17mm F4 L と TS-E 24mm F3.5 L II が発表になった。
特に17mm。なんじゃこの暴力的なデザインは。すげすぎる。いや、ほんとマーベラス。
TS-Eレンズは、EOSマウントでいわゆるシフト・ティルトができるレンズシリーズ。特にシフトは、普通にビルなどを「見上げて」撮影すると上すぼまりになったり、机の上の香水を上から撮ると下すぼまりになっちゃうのを回避するテクニック。これらは建築写真や商品写真(いわゆるブツ撮り)では必須の技術で、これがないと話にならん。逆にいえば、こここそがAPS-Cを含めた35mmシステムの弱点でもあった。まぁ、最近はフォトショップでどうにかできちゃうんだけど、どう頑張っても画面の一部を切り取ることになるから、2100万画素あってもすべてを有効利用することはできない。シフトできるんならできるに越したことはないのである。
もちろん、これまでにもTS-Eシリーズには24mmとブツ撮り用の90mm、そしてその中間の45mmがあった。ニコンにも24mmと45mm、85mmがあって、こいつらは一足先にリニューアルされている。でも、キヤノンもニコンもこれまで、「シフト・ティルトが同じ方向にしかできなかった」。それが、この2機種は「ティルトとシフトの移動方向の関係を±90°の範囲で変化可能」になったようだ。こいつは本当にすごいことですぜ!?
まぁそれはいい。
我がブログのメーンは都会での星空撮影であるので、うちのブログ的なシフトレンズの効果を実際に見てみたいと思う。例えば、先日の歌舞伎座の写真。16mmで撮影したんだけど、かなり上すぼまりになっている。
(せっかくなので、でかい画像で載せてみた。↑↓クリックすると広がります)
これの上すぼまりをフォトショップで解消させると、、、
あ~なんてモッタイナイ。マータイさんもびっくりである。ここからさらに長方形に切り出すことを想像してほしい。でも、上すぼまりはほぼ解消され、建物は自然な描写になった。
これが、17mmの画角でそのまんま、2100万画素そのまんまでイケるのである。シビレル~
これを可能にしているのはレンズのイメージサークルの広さだ。通常のレンズはフルサイズでも24mm×36mmの長方形の斜め方向である約48mmあれば十分。実際には55mmくらいあることが多いけど、±12mmもシフトさせるためには、最低でも60mmは必要になる。実際には65mmくらいあると思う。それを17mmの画角でやるのがどれほどの無茶か。結果、あんなニコンの14-24mmのような造形になったのであろう。
しかし、まさに、オレに使ってくれと言わんばかりのこのレンズ。16-35IIと24IIを手放す価値が、あるやなしや。
それはさておき、個人的にはシフトレンズって星野写真にも使えると思うんですよ。だって、同じレンズから別の構図を切り出すわけだから、つなぐ際に収差のことを気にしなくていいんじゃないかなぁ。で、縦方向に±12mm移動させた2枚で36mm×48mmの4200万画素。やっほぅい。ついでに横方向だけパノラマ回転させちゃいますか。これなら48mm×72mmで8400万画素。うひほ~。CS4に64bitOS、12GBメモリなら扱えるはず。まぁ、でも、ここまでやるなら収差も絶対補正するし、バックグラウンドも均一じゃないだろうから手間は一緒かな?
それでも、TS-E 90mmを縦横が倍ずつにしたら、45mm相当になってオリオンがぴったし。うしし。やってみてぇなぁ。
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