NikonD3X、衝撃のローノイズ 5D2と勝負させてみた
ニコンD3Xのサンプル画像がいろんなサイトで見られるようになってきましたけど、天文屋にとってはずっと、一抹の不安が付きまとっていたと思います。
曰く、「ノイズが少なすぎる」。
きれいすぎるんです。ISO6400とかでも、あり得ないくらいのスマートな画像を出力してる。ほんまかいな? これはまた例の、ニコンのEXPEEDマジックではないか? キヤノンのDISICも相当な魔法使いですが、EXPEEDの魔法はノイズごと星も銀河系の彼方へ飛ばしてしまうので、天文には使いにくいという経緯がありました。
また、先日私が書いたように、α900と同じとみられるCMOSであることと、あの出力画像のギャップが、ますます眉に唾をつけたくなります。
じゃぁ、実際、どうなんやと。暗箱の中でISO1600、15分露出させてみたらどないやねんと。みなさんも知りたいでしょ?
やってみた
いきなりD3Xは買えないので、新宿のマップレンタルで1時間4000円でレンタルして、手持ちの5D2と同条件で勝負させました。温度は測ってませんが、室内だったので25度前後と思われます。暗室にするために、両機をこのカバンの中に入れてチャックを閉め、カバンの外からリモートケーブルでシャッターを押しました。長時間ノイズ低減はOFF、高感度ノイズ低減もOFF、jpg-Fine撮って出し勝負です(RAWデータもありますが)。
Canon5D2
NikonD3X
D3Xすごい!!
いや、5D2にはかないませんが、5D2とここまで勝負できるデジタル一眼なんてそうありません。D700で見られていたCMOSの分割ラインも見えない。アンプノイズも見えない。画面の端っこに薄くピンクのノイズがありますけど、5D(1)のように一部だけ大きく広がるわけじゃないので、画像処理にはぜんぜん問題ないでしょう。
今回は1Ds3との勝負はしませんでしたけど、1Ds3とも同等以上のレベルという感触を持ちました。
中心部のピクセル等倍画像はこれです。
5D2
D3X
すごいよ、すごいよニコン。ついにきたね。
これで偽色の発生がなく、微光星が消えなかったら、ついにキヤノンに追いついたといっても過言ではないと思う。
------------- ここから追想モード(読まなくていいです) -------------
いつもウンコウンコゆうてニコンをいじめている私ですが、フィルム時代はずっとF4を使ってましたし、デジタルになってもD1Hでやってました。満足してたわけです。キヤノン20Dが出るまでは。
いや画質はいいわ、連写は同じだわ、何より軽いわ。
当時のメーンは12-24F4と80-400VR。D1Hにストロボも必須だったので、トータル5kgくらいあったと思う。予備バッテリーと充電器も絶対必要だったし。さらにノートPCを持って、新潟の奥地を1日20kmとか歩いたりしたときは本当にキツかった。
それが、20Dと17-85IS、70-300DOなら半分なわけです。毎日撮っても電池は1週間とかもつので、充電器も必要なくなったし、予備バッテリーも軽い。ストロボも内臓だから、いざとなったら持っていかなくていい。これはうれしかったなぁ。
20Dからキヤノンに全面移行して、5D、1Ds3、5D2と入れ替えてきた。その間、ニコンはD2シリーズで大ゴケしたりしたので、あのタイミングで変えといたのは正解だったと思います。そして満を持してD3とD700が登場。でも、偽色と小さな星が消える問題があり、ノイズもキャノンと勝負できるレベルとは思えなかった。
それが、それが、ついにクララが立ったんですね (違う)
------------- 追想モード終わり -------------
α900と同じCMOSでありながら、どうしてここまで低ノイズなのか。実は画素数が同じというだけで、同じじゃないのか? EXPEEDの超絶マジックか?
もしかしたら、めちゃくちゃオーバークロックできる当たりCPUのように、1000枚に1枚とかの大当たりCMOSだけがD3Xに使われているのかもしれない。だとしたら、80万円っていう値段もなんとなく理解できる気がする。
いやぁ、これは実際に星空の下に持ち出して、偽色と微光星テストをやってみたいなぁ。沼澤さんが、近々やるかな?
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コメント
東山さん
ありがとうございます。
どんな結果であっても、自分にはD3Xは手が出ませんが、Nikonもよくなってきているんですね。
このピンクの外周部のぐるっとあるノイズ、うーん・・・あたってるかは別として理由はなんとなくわかりそうです
でも、なんでキヤノンに出ないかなと。設計上、そこにマージンをとりまくっているんですか?って考えてみたりしました。
自分もフィルム時代は長くNikonでしたので、もともとはNikon派でE800やE950で、さらに感動したわけなんですが、
暗黒時代にNikon一眼デジカメを買ってしまい、いまはキヤノン派になってしまいました。コンパクトも・・・
そしてつかわなくなってしまったNikonは貸し出し中です。
ところで5D2黒点問題の対策ファームがでましたが、自分はほとんどイルミと星しかとっていないんですけど
ネットにあるようなひどい黒点がほとんど出てくれていないので、まだ入れてません。様子をみてからにしようかと。
でもあそこまで出るのはちょっとひどいですよね。お正月に開発された方は相当な苦労をしたと思います。
投稿: エイイチロウ | 2009/01/12 23:25
エイイチロウさん、おはようございます
ニコンD3Xですが、テストしてみると、5D2よりも明らかにボディ全体が発熱していました。そのボディ側の熱がCMOSの周辺部分に現れていると考えたのですが、いかがでしょう?
しかし、それほどの発熱を伴う原因とは? もしや、撮影中からどんどんデータを回収して、EXPEEDがガンガン処理してるのかな? ナゾです。
5D2は、極初期ロット以外は黒点問題が改善されている可能性があるみたいですね。私のはまだちゃんと撮っていないので、何ともいえないんですけど・・・。新ファームのテストはしようと思ってます。
投稿: 東山まさのぶ | 2009/01/13 08:19
花火の線が途切れなければ、完璧なんでしょうか。
低感度はレンズのラインナップがネックですね。
初期不良の発生具合の改善と現行レンズのラインナップが全部入れ替わって、高画素の解像に追いついてくるように改善されたら、キヤノンも考えますわw
投稿: 通りがかり | 2009/01/31 12:35
どこまでまじめに答えてよいのやら、という気もしますが・・・。
花火は撮っていないのでなんともいえませんが、黒点問題も含め、私にとっては大した問題じゃないですね。どうとでも対処できますから。もちろん、ないほうがいいですけど。
結局、どんなに進化したデバイスであれ、何らかの得手不得手はあると思うんですよ。
ニコンはボディの信頼性と(最近の)レンズラインナップは素敵だけど、特に天体にはノイズと偽色の発生が大きすぎます。偽色はD3Xでも改善されていないようですし、これに対して後から簡単にどうにかする対処法が思いつきません。
キヤノンは1D系以外のボディがどうしてもショボイのと、おっしゃるように初期不良が多すぎる。まぁ、それでも5D2は、画質だけなら1Ds3をも圧倒する神カメラです。間違いなく。ISO400で夜景を撮ると、1Ds3ではノイズが多くて複数枚コンポジットしなければらなかったのが、それをする必要がありません。これは本当に楽ですし、こんな低ノイズのカメラが存在することは心底すごいと思います。D3Xとは画素数も違うので評価が分かれるでしょうが、まぁ、同じレベルであるとは言えるでしょう。
そうすると、ボディの信頼性は、カメラを複数台運用すればいいという話になる。たかだか20万円なんですし、1Ds3を1台よりも信頼性は高そうです。D3Xと比べると4台分です。
結局、カメラって言っても所詮ツールなんですから、コストパフォーマンスと方向性の得手不得手の問題なんだと思います。私だって、スポーツ写真だったらD700を使いますもん。完璧なものなどありません。それを使いやすいように工夫したり、道具で補ったりして結果を出していくのがウデではないでしょうか。
ご承知のように、キヤノンのカメラにはニコンのレンズも使えるのが、キヤノンの敷居を下げている部分もあると思います。でも、16-35IIもF4くらいまではかなりウンコな描写ですが、F8まで絞れば2000万画素でもカンペキです。そして、高感度でもノイズの低い5D2ですと、F8で使うことも苦ではありません。そうであれば、ニコンの14-24という神レンズはむしろ、重いだけで性能をもてあました存在なのかもしれませんよ? もちろん、F2.8で使うシチュエーションで撮影することが多いのでしたら、それは14-24を選ぶべきです。
まぁ、カメラやメーカーにそんなにこだわらないのがよいのではないかと思います。所詮道具ですよ。重要なのは結果であって、手段ではないような気がします。
投稿: 東山まさのぶ | 2009/01/31 14:08
ウンコってお前何様だよ!
投稿: 直樹 | 2011/11/10 07:54
オレ様です
投稿: 東山まさのぶ | 2011/11/10 08:07
D800を買う気だったんですが、いつまで経っても入荷未定ってことで、D4に切り替えました。
ノイズの面では、良い買い物だったように思います。
Dark撮ってみました。Fine Jpeg 撮って出しです。
http://nikon.geo.jp/photo/?image=1030
ISO51200が、処理を工夫すれば結構使えるように思います。
http://nikon.geo.jp/photo/?image=1032
下記AとBを比較明合成し、ステライメージを使って自動レベル調整したものです。
(最終段でLR4を使ってJpeg化していますが、このときはノイズ除去をかけていません)
A:ISO51200 で撮ったものを16枚加算たもの(ノイズ除去無し)
B:Aの原画を各々LR4で強めに色ノイズ・輝度ノイズ除去したものを比較明合成し、輝度を16倍したもの
http://nikon.geo.jp/photo/?image=1013
こちらは同じときに ISO100 で普通に40秒、ノイズ除去無しです。
ISO100のほうが流石に滑らかですが、ISO51200も原画枚数を数百枚に増やし、ちゃんとコントラスト調整すれば使えそうです。
感度を上げることで暗い流星を明るく写しこめるので、流星群のとき試してみたいです。
こと座は天気悪くて無理かな~
投稿: HUQ | 2012/04/21 10:53