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2008/03/01

重量級のドキュメンタリー

1月に講談社インターナショナルから発刊された英文の写真集「A Geisha's Journey (和名:芸妓小桃、3150円)」を見た。

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舞妓を夢見る一人の少女が、花街に入り、芸妓としてデビューするまでの7年間を追った、実録のドキュメンタリーである。写真家の荻野NAO之氏は、大学に入ってから写真を始め、名古屋から京都に通い始めた。舞妓は夢を売る世界。その舞台裏は表に出さないのが普通だ。

しかし、「京都は学生に優しい街。自分が大学生だったのが幸いした」と彼は言う。置屋への出入りを許され、そして、後に小桃となる一人の少女と出会う。数多くいる入門希望者の中で、プロとしてやっていく気概を感じる少女。そして、彼は、入門前から彼女の写真を撮り始めた。

こうして、かつてなかった、おそらく、今後も二度と撮影できないであろう、「一人の少女が芸妓になるまで」を追った写真集が生まれた。この作品は、極めて良質な、重量級のジャーナリズムである。

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この7年間に、彼は宇宙物理学の学部を「自分が出合ったおもろい教授たち」の写真展を卒業論文にすることで卒業し、国内最大手の広告会社に「映画を撮りたいから」と言って就職。そうこうしているうちにフランスの格式ある写真展で連続入賞し、会社も辞めてしまった。

「卒業はしたいんだけど、卒業論文を書く気はないんです。そんなのが許される研究室ってないですか?」「そりゃぁ、Z研やで」って会話をしたのが懐かしい。そう考えると、そんな横暴を許した佐藤教授はやっぱ大物やったなぁ。今春退官されるそうで。お疲れ様でした。

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