お祭り
今、お祭りをやってます。山奥にある神社のおみこしを、6泊7日かけて海岸まで持っていって清めて帰って来るというシロモノです。
500人ほどの行列が通ると、沿道の家々のおばあちゃんたちが、庭先にイスをもって出て行列を見送んですな。前回見たのは10歳とか、それ以下だった。その遠い記憶を思い出しながら、食い入るように見てるんです。
今回話を聞いたのは、行列の先頭を歩く82歳のおじいちゃん。じいちゃんちは、先祖代々先頭を歩いていて、分かってるだけでも1787年に、じいちゃんのひいひいひいじいちゃんが歩いたという記録がある。
ところが、じいちゃんちは代々先頭だったけれども、なんで先頭なのかが分からない。じいちゃんちがこの神社の水系の水を使っていたお礼だからという説があるんですが、はっきりしないんですな。
で、じいちゃん歩く。毎朝、8時とかから始まって、家に帰るのは午後9時とかになりながら、全行程を歩いてるんです。歩けば、前回参加した父親や、代々の先祖が考えたことが分かるかも知れないから。
行列を見て涙を流したり、手を合わせてありがたがったりするばあちゃんたちがいる。手を伸ばして、猿の面がそれに応えて、母親に抱かれた子どもたちの頭をさすって歩いていく。その中を黙々と歩きながら、じいちゃんは「先祖の信仰心が分かった気がするよ」。
行列は今日、出発点の神社に帰り着きます。次は2075年。じいちゃんの14歳の孫ですら、もう86歳になっているでしょう。その時は、どんな世の中なのでしょうか。じいちゃん、いつまでもお元気で。
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